「低置胎盤」でお悩みの方が来院しました
低置胎盤とは
妊娠中の赤ちゃんの状態に問題がある中の一つに低置胎盤(ていちたいばん)があります。
胎盤が正常より低い(子宮口に近い)位置に形成されており、子宮口より2ミリ以内に近づいているもの、かつ内子宮口を覆っていない状態を言います。
前置胎盤と同様に、妊娠中の出血や出産時の大量出血をおこすことがあります。
原因
主な原因は、高齢妊娠、多産、帝王切開や子宮の手術(子宮筋腫核出術)をした方、子宮内操作(子宮内膜掻爬術、子宮鏡下手術など)、喫煙などがあると言われています。
来院時の状態
妊娠後期になると子宮が伸びてくるので妊娠36~37週まで経過を観察します。
来院された患者さんは9ヶ月(32週目)で、この先5週間後までに治らなければ帝王切開をする予定になっていました。
低置胎盤による身体の症状は、徐々に眠れなくなってきていること、歩くと腰、特に両股関節が委託、身体の動作が悪くなってきていることでした。
診察
まずは立った状態を後ろから診察したところ、足の指に力を入れられない状態であることがわかりました。
次に仰向けになってもらうと、お腹の子宮の上に(腹部の下のほう)赤ちゃんがいるのがわかります。
通常、32週目なら赤ちゃんは元気よくお腹を蹴ってくれますが、この状態だとあまり動けません。
施術
- はじめに頭と背中を高くして仰向けに寝かせ、足裏から膝下まで光線治療で温めます。このとき、小指から中指を少し緩めていきます。動きが悪いときは足首も緩めます。緩める足は主に左足です。
- 次に楽な方法で横になってもらい、膝の裏とお腹に光線治療を行います。この時、お腹は洋服の上から当てます。これを20分行います。
- 身体の血流が良くなった状態で施術を行います。はじめに左足の小指のずれを整復していきます。整復できると下腹部の張りが少し緩みます。患者さんも「あれ?少し楽かも!」と言われます。
- 次に左上横向きになります。そして少しおしりから骨盤周りをさすります。左足を少し持ち上げ、ゆっくりと股関節のずれを整復します。このあと上向きになってもらうと、患者さんは「寝やすくなった」と仰っていました。
- 再度左足を微調整してから、最後に右上横向きになります。そして骨盤底をさする程度で刺激しながら、中の赤ちゃんが上がれるようにします。このあと右足を軽く持ち上げながら股関節のずれを整復して終了です。
施術後立ち上がってもらうと「腰と股関節の痛みがなくなって、身体が軽くなった。お腹も楽になって赤ちゃんが動いているのがわかる」とおっしゃいました。
このブログを書いた日は3回目の施術で、2週間が経過しましたがほとんど正常の位置に赤ちゃんがいるのがわかります。患者さんからも「お腹の中で赤ちゃんがよく動いています」と喜んでいらっしゃいました。
考察
身体を正しく支えてくれる足が妊娠により少しずつO脚気味に歩くようになります。このときに左足にきちんと体重を載せていればいいのですが、足の指や足首がずれて不安定だと徐々に股関節もずれてきます。このためお腹の子宮が下がり、胎盤が赤ちゃんの前、あるいは下になりこのような状態になります。
逆子や前置、低置胎盤になるほどんとの方は、妊娠初期につわりに悩まされます。
施術でずれを整復するとつわりも楽になります。
10ヶ月の間、つわりなど様々な悩みや不安があると思います。妊娠は病気ではないと考えている現代の医療では、ここ30年で帝王切開で出産される方が約三割と3倍に増えています。理由はお産婆さんが少なくなり、自宅で出産できる技術が伝えられなくなっているためです。
妊娠中の腰痛や身体の不調を感じられてこのブログを読まれた方限定で、体験モニターもございます。ぜひ一度体験してもらえればと思います。