“実体験”骨折したからいつまでも痛い!!って本当?

この記事では、院長の実体験をお届けいたします。

腰を強打し立ち上がれないほどの痛みが

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平成30年11月22日(木)午後2時頃、職場の机に上がって物を置いた後下りようと椅子に片脚を置いた瞬間、椅子が動いてそのまま机の角に腰を強打しました。 あまりの痛みに15分ほど全く動けず座っていました。それから少し立ちあがろうしたのですが立ちあがれません。

こういう場合初めに太い血管が損傷していないか診断します。方法は足首の甲にある足背(そくはい)動脈が触れるかどうかで判断します。

この動脈は手首で脈をとる動脈と同じ役割をしています。立てませんが、足は動くので脈が触れるか触診すると触れました。

次に脊髄(せきずい)神経が損傷しているか診断します。方法は神経の反射及び知覚の有無で診断します。 足の親指から小指まで異常な反射があるか、触診で知覚異常があるか判断します。 検査の結果、脊髄神経の損傷は見られませんでした。

この結果、立てないのは股関節がずれていると予想して、近くのベッドにゆっくり四つん這いで移動し、ベッドに横になってゆっくりずれた股関節を整復(せいふく)しました。元の位置に戻った瞬間少し痛みが和らぎました。このまま10分ほど横に寝ていて、もう一度股関節を動かして足裏でベッドを押しつけてみました。 先程と違い足に力も入り、腰へ響く事が和らいでいました。

そこでゆっくり起き上り、5分ほど座ってからゆっくり壁に手を当てて立ちあがるようにすると立ちあがれました。 そのまま2~3分ほど立っていてからゆっくり壁沿いに歩くと少し打った腰に痛みが出ますか何とか歩けました。この30分ほどの間でみるみる打った腰がはれて膨らんできました。

レントゲンで腰椎を確認

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さすがにレントゲンを撮らないと折れている状態が分からないので、以前働いていた大学病院でレントゲンを撮りました。診断は第五腰椎棘突起(きょくとっき)骨折でした。 医師に1週間の入院、1か月半コルセット固定、全治3か月と診断されました。

私は今まで病気やケガで治療院を休んだことは無いので、今回も入院はしませんでした。 また3日ほどは腫れが強くなるのでコルセットもしませんでした。

レントゲン写真を見ると折れた棘突起が少し左にずれているのが確認できました。残念ながら医師には分からないようなので、もう一度今度はルーペで拡大して見ながら「ここ少し左にずれて ません?」と言うとうなずいて「こんなの分からなかった」とびっくりしていました。

この後、治療院に戻り、家族に話して3日ほど治療院で寝泊まりすることにしました。理由は通勤が一番で歩くのも自転車も車でさえ乗り降りが大変なのと折れた腰にシートが当たると痛かったからです。 触ると、はれは、折れた腰からやはり左の骨盤周辺が膨らんでいるようです。残念ながら左足にはほとんど体重が乗せられない状態です。

腫れが引き始めてからの対処法

3日後の日曜日に少しはれるのが止まってきたので、ずれた腰の整復をしました。

方法はベッドに座って行います。初めに腰を直接もう一度触ってずれているのを確認します。 今度はお腹を触って大腰筋などの緊張をさぐっていきます。この時少し腰を曲げて奥の方が触れるようにします。 反対の右の大腰筋に緊張があったので少し緩めてからその部分を少し強めに押しながら立ちあがります。 この時反対の左手でお尻を支えながら少し持ち上げる様にします。こうすることでずれた腰椎に前からと下からの力が加わり整復できます。

骨折や脱臼の整復の基本は、その外傷の力のかかった方向を戻すように施術することです。3回目に立ちあがった時に棘突起の部分の痛みがふっと無くなり自然に腰が反れるようになりました。 腰や足を動かしてもほとんど痛みは無くなりました。

ただしい対処で後遺症を解消

この記事を書いている12月3日、受傷から11日が経過して仰向けでも寝られるようになりました。 骨折した結果として左足のふとももに大きな内出血が出来ました。

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(実際の写真)

この部分には全く痛みは有りませんが、正座のように膝を深く曲げると血の塊を感じ少し曲げにくい状態です。このため立っている時に左足で立つのですが、すぐに右足に体重が移動してしまいます。左足の血流が悪いための身体の防御反応が働いている為です。 

今回の骨折での体験は、大変貴重なので症例として書きました。ケガの後遺症がいつまでも治らないで悩んでいる方がこれを読んでぜひご自身でも体験される事をお待ちしています。

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