プロゴルファーの職業病:手首、肘、肩の故障と予防法
ほとんどの選手が手術を選択する、腕の故障
ゴルフの職業病と言われる腕の故障。
残念ながら発症後、ほとんどの選手が手術を選択しています。芝とはいえ、クラブを振り、土を叩く衝撃を繰り返すことで腕の軟骨やじん帯等の組織を壊してしまうことで発症します。
特に「手根管症候群」「肘部管症候群」などは痛みだけでなく、しびれ、握力の低下を引き起こすため長引き、手術をする選手が多くいます。残念ながら手術をしても再発しているアスリートを多く見ます。プロゴルファー以外で多いのが野球のピッチャーです。
予防として通常は、手を鍛え強くする、手首を柔らかくするというトレーニングをするようです。(当院では行わない、必要が無いから)
同じことを繰り返すことで発症する職業病。予防するには?
職業病は、同じ事を繰り返すことで発症します。
本当の予防は痛みを起こしている関節の部分ではなく、指の関節を柔らかくしておくことです。
使い過ぎると炎症がおきます。炎症を治すのはリンパ液です。このリンパ管の腕の入り口は、指先の爪の下の部分から始まります。指に炎症が起きてリンパ液がたまりむくみが引かなくなってきます。
たまった1日分のリンパ液は、48時間かけて排出します。常に指先のリンパ管をつまらないように予防をすることが大切です。
初めに、指の第一関節を少し強めに上下圧迫しながら、前後に曲げ伸ばしをします。
次に第二関節の手のひら側をこするようにほぐしながら、同じように前後に曲げ伸ばしをします。特に中指は重点的に行いましょう。最後に指の付け根の関節をしっかり曲げ伸ばしをします。
それから偶然ですが、最近出版されたニューヨーク医大教授、大村先生の著書「手の刺激」健康・長寿術に掲載されている手技は、当院の手技に似ています。
この手の指先での刺激は、大変効果があります。ぜひ手を多く使うアスリートに知って欲しいです。
本の中にもありますが、大村先生の「Oリングテスト」かなり前から治療家の中では有名な検査法です。
全ての指にゴルフをする前後におこなうことで、手の吸収性を良くしておくと手首や肘、肩の関節への衝撃が少ない状態で使う事ができます。使用後にアイシングをした後、夜、入浴中に行うと更に効果的です。
関節の痛みや違和感が3日以上続くのは、身体からのサイン
手首や肘、肩の痛みや違和感が3日以上続いたときは、身体のどこかで正しく動いていない関節や筋肉、腱があります。
この状態はレントゲンやMRIには写らないことが多いので見逃されやすいです。関節に痛みがあると骨や軟骨に問題があると思われがちですが、実は骨や軟骨に神経はありません。
関節が痛いのはその周りにある筋肉やじん帯が関節を動かす時に正しい位置で動けないと神経に当たったり、引っ張ることで痛みを感じます。この関節の痛みは、正しく動いていないと言うサインです。
指の関節が正しく動けない原因のもう一つの理由は、骨と骨をつなぎ止める為の筋肉が硬くなって弾力性が弱くなるために指の関節の伸び縮みの幅が狭くなってくるからです。
スポーツをいつまでも楽しみたい、手術をしたくない、手術をしたけど痛みが再発したなどでお悩みの方は、ぜひお試しください。